本は買って読むべきか?

はてブ経由で知ったエントリ。

5号館のつぶやき : 本を所有することの科学的意義
http://shinka3.exblog.jp/6933571/

大学教員の日常・非日常:本は手元におくべきか?
http://blog.livedoor.jp/yahata127/archives/51732023.html

この2つのエントリを読んで、前から書こうと思っていたことを書かせていただく。


いわゆる「読書家」と自称している人たちの中で時々、「本は買って読むべきだ」と言うようなことを言う人がいる。
5号館のつぶやきさんのエントリでは、林望氏が同様のことを述べていることを紹介しているし、三田誠広氏もあの迷著図書館への私の提言 (図書館の現場)の中で、同様のことを述べていたように記憶している。


私に言わせれば、「本は買って読むべきだ」と言える人は幸せな人だと思う。
自分の興味が、読書欲が、自分が買える範囲の中で満たされるのだから。


私も、どちらかというと本はたくさん買っている方だと思う。
このブログでふれた本は、ほとんど自分で買っているし、thnk Cのメルマガで紹介している著作権のお勧め本も、自分が買って読んだ本の中から選んでいる。

でも、自分が読みたいと思う本、文献の全てを買っているわけではない。
仕事関連の文献は、会社の図書室を利用しているし、著作権関連・図書館関連の雑誌文献は、図書館を利用することも多い。その他にも色々なルートで入手することもある。

自分で買わない理由は2つ。
一つは金銭的な問題。
例えば、著作権情報センター発行の「月刊コピライト」は非売品で、著作権情報センターの賛助会員に配布している雑誌。賛助会員になるには、入会金2万円+年会費5万円かかります。「月刊コピライト」はとても参考になる文献が掲載されているので購読したいのだけど、初年度で7万円はさすがに払えません。*1「月刊コピライト」は職場のある横浜市の図書館で所蔵しているので、そこを利用しています。
もう一つの理由は、非売品や絶版・在庫無しなど、市場では購入できないということ。
前述の「月刊コピライト」も非売品だし、図書館関係の団体が発行している雑誌は基本的に会員配布。また、著作権情報センターが過去に発行したレポートなどは市場で流通していない。
最近はそこまでの熱意は無いけど、学生の頃は絶版の小説を探して図書館や古本屋を巡ったこともある。


再度言うが、「読みたい本は自分で買え」と言える人は、幸せな人だ。
自分の読みたい本が書店で購入できる本に限られていて、さらにそれを全部購入できるだけの経済力を持っている人、もしくは自分の興味や読書欲をその範囲内で納められることのできる人だからだ。
自分はそのどちらでもないので、図書館を利用している。

*1:学生や個人研究者は減額するらしいが、具体的な金額は不明