神奈川県教育委員会生涯学習部長は川崎市議会の全会一致の可決を黙殺した。

前回のエントリーで書いた「県立図書館の再整備に関する意見交換会」の開催結果が7月29日付けで公開されています。
私は横浜会場に参加しましたが、その会場での生涯学習部長の発言について、前のエントリーでも述べましたが、記録が公表されたので、もう一度書きます。
横浜会場の記録のPDFの14頁に記載されています。

まずは質問。

3月の末に、川崎市議会において、川崎市議会の総意ということで、川崎図書館についての意見書が議会で採択されました。その中で、川崎の方からの要望としては、県との協議を行うことを要望していくと言う内容を中心に、県の黒岩知事に対しての意見書を採択いたしました。その後、当事者であり、意見書を受け取った神奈川県として、意見書に対してどういうアプローチをすると決めたのか。あるいは、その経緯について質問させていただきます。

http://www.pref.kanagawa.jp/uploaded/attachment/837330.pdf

川崎市議会が採択した意見書はこれ。

県立川崎図書館の移転に関する意見書(PDF形式, 49.74KB)
http://www.city.kawasaki.jp/980/cmsfiles/contents/0000075/75668/28-1-2.pdf

意見書は長いものでは無いが、最後の所だけ示す。

よって、県におかれては、県立川崎図書館のKSP等への移転について、本市との具体的な協議の場を設け、当該図書館の機能を存続させるとともに、市民を始め利用者の利便性に十分配慮されるよう強く要望するものである。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

この質問に対する県教育委員会生涯学習部長の回答は次の通りである。

川崎市議会長からの意見書への対応、川崎市と協議をというご意見ですけれども、川崎市とは情報交換、必要な時期に必要な内容を協議してまいります。

http://www.pref.kanagawa.jp/uploaded/attachment/837330.pdf

「必要な時期に必要な内容を協議して参ります。」とのことだが、現時点で協議はされていない。

この生涯学習部長の回答は、「川崎市議会は「必要」と判断して可決したのだが、県は現時点では「必要では無い」と判断している、だから市との協議は行わない」という以外に解釈のしようが無い。県が必要と判断しない限り協議は行わない、という態度を示したものだ。

つまり、県は川崎市議会の全会一致の採択も黙殺する、と言う態度を示した発言である。
このような発言が許されて良いわけが無い。

県は一刻も早く、生涯学習部長の発言を撤回し、川崎市議会に謝罪し、川崎市と協議を行わなければならない。
川崎市議会も、県に対して抗議すべきである。

この、生涯学習部長の発言は決して見逃してはならない発言である。