「県立の図書館についての意見交換会」に参加してきた

神奈川県立図書館・県立図書館の再編問題について、県が意見交換会を開催しています。

県立の図書館についての意見交換会の開催について - 神奈川県ホームページ
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f470252/

本日開催された第2回、川崎会場に参加してきました。
参加者は24〜5名程度。
県の側からは神奈川県の生涯学習課、館長、県立図書館・川崎図書館の方、総勢7〜8名程度。
取材の方も数名見えていました。時間を少し延長して2時間15分程度でした。

会場からは様々な意見が出て、ついワナワナしてしまうような意見もありました。県の代わりに自分が回答したくなってしまうこともありました。
一方で、よくわかってらっしゃる、という意見も多く、全体としては良い意見交換会ではなかったかと思います。
参加者の方々は、自分が予想していた以上に、県立図書館の役割を理解していたと思います。よくある二重行政批判はほとんど出てこなかったです。
委託や指定管理の話題も出てきましたが、神奈川県立両図書館の司書の方の専門性を高く評価していて、それを維持・協会する方向性の意見が多かったように思います。生涯学習課の方も、司書の専門性をどう維持するかについて考えているような回答をされました。

一方で気になったのが、川崎図書館の殿町移転について、移転先の姿が全然見えてこなかったこと。生涯学習課の方も、まだ何も決まっていない、と繰り返すだけ。こういうものを作って行くんだというものが見えてこなかった。
知事が殿町に移すという答弁を議会にしたので、その方向で進めるしかない、というスタンスの発言には正直残念でした。

さらに驚いたことがありました。
県は2月18日に緊急財政対策の取組状況という資料を公表し、その中の県有施設見直しのロードマップを掲載しています。

緊急財政対策の取組状況(平成25年2月18日) [PDFファイル/1.77MB]
http://www.pref.kanagawa.jp/uploaded/life/610775_1311132_misc.pdf

その中で県立図書館・川崎図書館について、平成30年度当初に集約化等と記載しています。
このロードマップの公表後に、県議会において、川崎図書館の市内での存続の答弁が教育長によってなされ、殿町移転の知事答弁もなされました。
議会での答弁がなされているので、当然このロードマップはもう見直されているのかと思ったのですが、しかし、生涯学習課の方の発言によると、このロードマップに代わるものはまだ無い、なのでこのロードマップはまだ活きているとのことでした。
県立川崎図書館の集約化の対象が紅葉ヶ丘の県立図書館から、殿町に新しく出来る産業情報センターに変わっただけで、30年度当初に集約化に変更は無い、ということなのです。
生涯学習課のこの見解には正直驚きました。
川崎図書館は集約化されることに変わりは無い、ということでは、今の県立川崎図書館の機能がどうなるのか、とても心配です。
まだまだ安心はできないと実感した意見交換会でした。

なお、意見交換会の内容は、他会場の回も含めて、後日ホームページに掲載されるとのことです。

先日、市町村との意見交換会の内容についてもwebで公開されました。

県立の図書館の見直しにかかる市町村立図書館との意見交換等について - 神奈川県ホームページ
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f470358/

これまで、県は図書館の見直しについての情報発信は消極的という印象でしたが、このように情報発信を行ってくれるのはありがたい。
できれば、県のトップページなどでも案内するなど、もっともっと積極的にアピールして欲しい。