神奈川県立川崎図書館の再整備計画が出されたら、紅葉ヶ丘の神奈川県立図書館の再整備計画について改めて県民の意見を聞かなければならない。

前回のエントリーで書いた「県立図書館の再整備に関する意見交換会」の開催結果が7月29日付けで公開されています。

「県立図書館の再整備に関する意見交換会」開催結果について - 神奈川県ホームページ
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f534863/

横浜会場と藤沢会場での質疑の記録が掲載されています。
私は横浜会場に参加したので、藤沢会場での質疑で気になった所を取り上げます。

藤沢会場での質疑で、県の回答でこれはと思ったのはPDFの2頁〜3頁に書けての所です。
神奈川県立の図書館は紅葉ヶ丘と川崎の2館体制ですが、川崎についての将来構想が未確定の中で、紅葉ヶ丘のみの再整備計画が出されてことについて、川崎の再整備計画が将来出された場合、それが今回提示された紅葉ヶ丘の再整備計画に影響を及ぼす場合、県はどうするのか、についての質疑です。
まず質問。

たとえば一つの方向性として、将来的に川崎図書館の一部機能について紅葉ヶ丘に移すという川崎図書館に関する素案が出てきた場合、またこのような場を設けてくださると期待しているんですが、その際に、改めて紅葉ヶ丘の議論についても、ある意味部分的にでもやり直さないといけないという恐れが出てくると思います。それはそういう前提で良いということなんでしょうか。
<中略>
川崎に関する議論が落着し、県民に対し県の方向性が示されたときに、改めて紅葉ヶ丘の議論についても、あるいは川崎図書館の議論ついても、言うなれば少し蒸し返す、差し戻して議論をする余地があるのか、あるいは、もう紅葉ヶ丘についてはもう決まったことだから、県の方針は変えられませんということになったりしないかということを確認させてください。

http://www.pref.kanagawa.jp/uploaded/attachment/837332.pdf

これに対する生涯学習部長の回答です。

基本的な考え方をお示しさせていただきましたけれども、基本的な考え方ですので、これが大きく変わるような場合には県民の方々からご意見をお聞きしたいと考えています。

http://www.pref.kanagawa.jp/uploaded/attachment/837332.pdf

生涯学習部長がこのように回答した以上、川崎の計画を提示した時点で、紅葉ヶ丘の再整備計画についても、県民の意見を聞く必要があるでしょうう。
紅葉ヶ丘と川崎の2館体制を維持し、その役割分担も維持する以上、2館体制がどうあるかの再整備計画がまずは提示されなければならないはずであるが、それが現時点では示されていない。2館体制がどうなるかが明らかにならなければ、紅葉ヶ丘の再整備計画も本来であれば、立案できないはずである。
それにもかかわらず、今回再整備計画を出したのであるが、2館体制がどうなるかと言う前提条件なしに立案されたものである。
だから、川崎がどうなると言うことが示された段階で、前提条件が決まる訳なので、前提条件なしに立案された今回の再整備計画は、前提条件が出てきたことによって、大きく変わらざるを得ないはずである。
結果として計画の内容自体が大きく変わらなかったとしても、前提条件を全く考慮しないで出されたものと、前提条件を踏まえた上で出されたものとでは、意味合いが全く違う。
川崎の再整備計画が出された時点で、紅葉ヶ丘に着いても再度意見聴取を行わなければならない、今回の再整備計画はその程度の位置づけであることを、県には充分に認識していただきたい。
川崎の再整備計画が出されても、紅葉ヶ丘の再整備計画についての再度の意見聴取を行わないのであれば、川崎の再整備計画によって、紅葉ヶ丘の再整備計画に全く影響を及ぼさない理由を明確に示さなければならない。
生涯学習部長の回答はそのようなことを述べたのだと言うことを、県はしっかりと認識して欲しい。県が大きく変わらないと認識していても、県民がその認識に納得するかどうかは分からない。説明責任は県の側にあると言うことを、県は認識すべきである。