文部科学大臣記者会見で戦時加算の質問

9月4日の文部科学大臣の記者会見で、記者から著作権の戦時加算についての質問がなされ、平野文部科学大臣が答えている。

wikipedia:戦時加算_(著作権法)

平野博文文部科学大臣記者会見録(平成24年9月4日):文部科学省
http://www.mext.go.jp/b_menu/daijin/detail/1325340.htm

まだテキストは公開されていないが、動画が公開されている。

戦時加算についての質問は14分を過ぎたあたり。

正直、なんで戦時加算の質問を、今する必要があるのかは分からないが、平野文部科学大臣が著作権保護期間の問題に絡めて答えているのが気になる。

戦時加算は、太平洋戦争の期間中に存在していた日本と交戦していた国のの著作物の保護期間が、日本国内においてその期間の分だけ延長するというものだ。
それによって不利益を得るのは日本国内の利用者だ。
日本国内の著作権者は、日本における著作権保護期間は海外でも守られるので、何ら不利益は生じない。

だから日本の利用者が、戦時中に存在していた交戦国の著作物をもっと利用したいから戦時加算を無くしてくれ、という強い要望があるのであれば、戦時加算は大きな問題になるのだが、私の知る範囲ではそのような声は聞いたことは無い。

戦後67年が経過した今、改めて戦時加算を問題にする必要性があるとは、私は思わない。

なんでそのような質問が文部科学大臣の記者会見でなされたのか、その背景は分からないが、とてもきな臭い。