出版界がないと、図書館の仕事はなくなるか?

図書館の商売のネタは出版界が商売で作ってる本ですぜ。
出版界がないと、図書館は仕事なくなりますよ。

岩田書院の裏だよりで、図書館の本の購入を考える | ポット出版

図書館について、真摯に取り組んで沢辺さんの言葉だから、非常に重みがある。
でもあえて言わせていただくと、私は出版界が無くなったとしても、図書館の仕事がなくならずにいることはできると思う。
古代のアレキサンドリア図書館を引き合いに出すまでもなく、「出版界」*1が無い時代から図書館はあったわけだから。
もちろん、今の図書館*2が今の在り方のままで在り続けられるとは思わないが、「出版界」が無いことを前提とした図書館運営もあり得ると思う。
大学図書館や学術系の専門図書館なんかは、学協会があれば充分やっていけると思うし、市町村立の図書館だって、郷土資料を中心に据えれば、存在していけると思う。
岡山県立図書館デジタル岡山大百科とか、横浜市立図書館電子百科「都市横浜の記憶」の例だってある。
最近のトピックスで言えば、明治大学米沢嘉博記念図書館といった例だってある。
図書館の在り方を大きく変えれば、「出版界」が無くなっても、図書館は充分にやっていけるだろう。
問題は、図書館が在り方を大きく変えることができるかどうかだけど。

*1:沢辺さんの言う「出版界」は「出版業界」のことだと私はとらえている。

*2:沢辺さんの言う「図書館」は「公立の公共図書館」のことを指していると私はとらえている。