高山先生最終講義

大学時代の恩師の高山正也先生が、今年度をもって慶應義塾大学を退職されるのですが、昨日は高山先生の最終講義があったので、久しぶりに三田に行ってきました。

大学に行くのは、記録管理学会の理事を退任して以来、約5年ぶり。
JRの田町駅も様子が変わっていて、驚きました。

高山先生の最終講義の前に、同時に退職される細野先生の最終講義もあったのですが、昼過ぎまでベルマーレのイベントに参加していたので、細野先生の最終講義は失礼して、高山先生の最終講義に間に合うように会場に向かいました。

会場に着いたのは、細野先生の最終講義が終わる直前。
途中で会場に入るのがためらわれたので、細野先生の講義が終わるまで会場の外で待つことに。

細野先生の講義が終わって会場にはいると、会場はほぼ満席。
空いている席を見つけて着席。

16時から高山先生の最終講義が始まる。
テーマは「慶應義塾・図書館学事始」。
といっても、図書館・情報学科設立の話が出てくるのは、だいぶ後になって。
江戸時代の紅葉山文庫書物奉行の話から始まる。
紅葉山文庫は、公文書館と図書館をあわせたような機関で、将軍に対して資料を提供していた。その責任者が書物奉行で、234年間に90人の書物奉行がいた。記録によると8代将軍吉宗は紅葉山文庫をよく利用していた。法を定めるときに、吉宗は海外の事例を参考にしていて、長崎に頻繁に問い合わせていた。等、興味深い事例を紹介しつつ、講義をされる。
戦後の話に移ってからは、国立国会図書館の設立からJapan Library Schoolの設立、そして図書館・情報学科の修士課程、博士課程の設立までの経緯について話された。
国立国会図書館法の制定のエピソードは非常に興味深かった。
ちょうど国立国会図書館独立行政法人化の話が出てきているが、国立国会図書館がどういう目的で設立されたのか、どういう経緯でできたのかをもう一度調べてみたいと思った。
また、高山先生は独立行政法人化についてどう思われているかについても聞きたかったが、それについてはふれなかった。
それから、図書館・情報学会の設立については、国立公文書館の資料を引きながら、興味深い事実を紹介された。
最後には、図書館・情報学が今後どうあるべきかについての方向性を示されて、最終講義は終わった。

1時間というのは、あっという間だった。

講義が終わると、学食に会場を移しての懇親会。
ご退職記念パーティは、3月に改めて開催するので、この日はささやかな懇親会。

やはり、最近卒業した若い人たちが多かったので、私は記録管理学会等でおつきあいのあった諸先輩方と話をしていたが、そうしたら、後ろから声をかけてくる人がいた。
「覚えてる? ○○です。」
高山ゼミの同期の人だった。同期の人が3人来ていた。
声をかけてくれなければ、全然気づきませんでした。ごめんなさい。
多分会うのは卒業以来。
本当に久しぶりに、学生時代の思い出話で盛り上がりました。

懇親会は1時間程度でお開き。
3月には、パーティがあるので、それにも出席する予定です。