MiAUの「大感謝祭」キャンペーンは一応昨日まででしたし、自分も24日付のエントリーでキャンペーンに参加しました。
が、今日読み終わった本がとてもすばらしかったので、感謝を述べる代わりに、ここで紹介させていただきたいと思います。
- 作者: 山田奨治
- 出版社/メーカー: みすず書房
- 発売日: 2007/12/20
- メディア: 単行本
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この裁判が、コピーライトは永久ではない、期限がある、と結論づけたことが現在に至るまで、非常に大きな意味を持っている。
しかし、直接裁判について記述しているのは1/3以下で第3章がその部分。他の部分は当時のイングランドとスコットランドの司法・出版・文化的背景についての記述、この裁判に至るまでの経緯などが書かれている。
やはり読み応えがあるのが、その裁判での双方の主張を記述した部分だが、200年以上前から本質的なところは変わっていないと言うことが、よく分かって、興味深い。昨今の著作権保護期間延長問題の原型がそこにある。
保護期間延長問題について考える上で、本書は必読である。
また、私が本書で一番共感を得たのは、「はじめに」と「おわりに」のところ。
本文では抑えられていた、著者の主張がストレートに書かれていて、その主張に大きくうなずいた。
それから、本書を読んで、白田秀彰氏の「コピーライトの史的展開」を改めて読んでみたくなった。
- 作者: 白田秀彰,加藤一郎,中山信弘,知的財産研究所
- 出版社/メーカー: 信山社出版
- 発売日: 1998/08
- メディア: 単行本
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本書と合わせて読むことで、18世紀の英国で、著作権はどのようにして確立していったのかが理解できると思う。