関係者間協議の終焉

検討課題の中で、関係者間協議についてその終焉が述べられている。

関係者間における協議について
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/bunka/toushin/05012501/003.htm

関係者間協議で法改正の道筋を定めていた、岡本前著作権課長の路線を大きく変えるものである。
私自身は、関係者間協議には大いに疑念を抱いていた。
岡本氏の言う「一億総ユーザー、総クリエーター」の時代においては、一億が皆「関係者」だと私は考えるが、関係者間協議に一億が参加することは非現実的だろう。
「関係者」とされた人・団体の間だけで法改正の道筋が決められてしまうのは、「談合」になってしまう恐れがあると、懸念していた。
特に、利用者代表として関係者間協議に加わることのできる団体が限られていたため、利用者の声が法改正に反映されにくい状況があったと思う。
今回、関係者間協議の終焉がうたわれたことで「談合」による決着の恐れは、大分低くなったと思う。
しかし一方では、直接的な利害のある人・団体の間でバランスのとれた落としどころを見つけられても、それが法改正に反映されず、一方的な法改正が行われる危険性が増大した面もあるだろう。
いずれにしても、法改正の動きを監視し、利用者の立場から声を上げることが重要であることには変わりはないだろう。