ブックオフが払うと提案した1億円は、まだ決着していなかった

朝日新聞の夕刊に今週「出版サバイバル」という企画連載が掲載されていた。
29日(金)の第4回は「新古書店 共存の道探る」というタイトルでブックオフを取り上げていた。
その記事の最後の方に、次のような記述があった。

ブックオフ側はすでに「著作権料的な扱いではなく、社会貢献として毎年1億円を創作基盤強化の為に拠出したい」と提案しているが、金額の妥当性や配分の仕方など、調整はつかないままだ
(強調:引用者)

ブックオフが1億円を拠出することについては、2008年の4月1日付の朝日新聞で記事が掲載されている。
そのときに次のエントリーを書いた。

ブックオフが開けたパンドラの箱 - Copy & Copyright Diary
http://d.hatena.ne.jp/copyright/20080401/p2

さらに続報として、日経エンタテイメント誌2008年7月号でブックオフ社長へのインタビューでこの件に言及があった。
それについても、ここで取り上げている。

ブックオフが払う1億円について - Copy & Copyright Diary
http://d.hatena.ne.jp/copyright/20080606/p1

それから1年半が経っているが、未だにこの問題は宙ぶらりんのままのようだ。
「出版サバイバル」の記事では、その後に講談社の森武文常務の次の発言を紹介している。

ブックオフは価値創造への間ひょが不十分なまま利益を得ている。自分たちの生活の糧を作り出した人への還元をきちんと考えて欲しい」

しかし、1億円払うという提案が既になされているではないか。
2年近くそれを宙ぶらりんのままにしているのは、誰なのだろうか?