村上隆氏と横尾忠則氏

著作権侵害:キャラクター巡り村上隆さんとナルミヤ和解−話題:MSN毎日インタラクティブ
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20060425k0000m040115000c.html

この記事を読んで1年ほど前のニュースを思い出した。
「パクリ・盗作」スキャンダル読本 別冊宝島 1257でも取り上げられているが、横尾忠則氏が資生堂のCMに抗議をして放送が中止になったというニュースだ。
Wikipedia横尾忠則氏の項目にも記載されている。

横尾忠則 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A8%AA%E5%B0%BE%E5%BF%A0%E5%89%87

横尾氏も村上氏も、自分の作品を模倣されたとして、企業を相手に戦い、自分の要求を通している。
両氏とも自分の作品を守るために戦ったと言えるが、果たして、両氏が主張するように、「模倣」されたものかどうかは、私には判断できない。

村上氏の今回の事例については、下記で村上氏のキャラクターとナルミヤのキャラクターが掲載されているので、見比べて欲しい。

村上隆が訴訟提起した著作権侵害事件の和解による終了について | 活動レポート | カイカイキキ : アート作品制作・マネジメント : Kaikai Kiki Co.,Ltd.
http://www.kaikaikiki.co.jp/news/list/murakamis_lawsuit/

それから注意したいのは、横尾氏や村上氏はビッグネームであると言うこと。
この2つのケースは当事者間の間で決着したのだが、両氏のような著名で社会的に影響力の大きい人だからこそ、自分の要求を通すことができたのではないかと思う。当事者間での決着では、力関係や社会的影響力などによって決着内容は大きく変わってくる。
横尾氏や村上氏のようなビッグネームではない、無名アーチストの権利が大企業によって本当に侵害された場合、今回のようにアーチスト側に有利な形で和解できるのだろうか。
今回の和解は裁判所の勧告に従った物だが、むしろ「判例」という形で今後の基準を示して欲しかったと思う。