著作権パーティ

著作権情報センターの最新ニュースに、昨年12月2日に開催された著作権パーティについての記事が掲載されている。

CRICニュース
平成17年度「著作権パーティー」を盛大に開催
http://www.cric.or.jp/news/news.html#03

この記事に、来賓の辰野裕一文化庁長官官房審議官の挨拶とCRIC附属著作権研究所所長の阿部浩二氏の乾杯の発声が紹介されている。

辰野審議官の挨拶

「ご盛会おめでとうございます。現在、知財には追い風が吹いていると感じています。ただ、一部に著作権がデジタル化・ネットワーク化の中で著作物流通の阻害要因であるかのような声がございますが、著作権問題は権利処理の問題であるとわかっていらっしゃるしっかりとした事業活動を行っている方はそのようなことはおっしゃいません。著作権を取り巻く状況が大きく変わってきておりますが、著作権という人権を守り、他方で円滑な流通を推進していくために、皆様方のお知恵を拝借しながらさまざまな検討を進めていきたいと考えております。」

阿部氏の乾杯の発声

文化審議会著作権分科会会長の野村豊弘先生が急にご出席できなくなったとのことで、急遽、前の前に会長をやっていた私にピンチヒッターが回ってまいりました。辰野審議官のご挨拶にもありましたように、ご理解のない方から著作権を悪者にするような声がありますが、著作権のような人間の人格の発露を保護することについては、大いに皆様方と力を合わせて頑張ってまいりたいと考えております。皆様方のご健康と、著作権についての確実なしっかりした理解が広まっていくことを祈念して乾杯をさせていただきます。」

著作権という人権」とか「著作権のような人間の人格の発露を保護すること」という発言をしている人たちが著作権行政を左右しているという状況を改めて確認できたという点で、このCRICの最新ニュースの持つ意味は大きいと思う。
このような人たちを相手に、自分の意見をどう主張していくのかを、しっかりと考える必要を感じた。
それにしても、著作権を巡る状況は、先行きが非常に暗いと思う。