まだまだしなければならないことがある

Liblog Japan経由

ネット時評
本のレンタルビジネスは是か非か?
仲俣 暁生 「本とコンピュータ」編集室
http://it.nikkei.co.jp/it/njh/njh.cfm?i=20040629s2000s2

書籍・雑誌への貸与権適用が決まってしまったので、次に出てくると思われる「消尽しない譲渡権」「展示権の拡大」「出版社の権利」「公貸権」を警戒しなければ、と思っていたが、その前にまだまだしなければならないことがあることを、仲俣氏(id:solar)のネット時評を読んで教えられた。

音楽CDの環流防止措置に関しては、様々な方が今後も監視していくことを明言している。
それに対して、日本レコード協会も意見広告を出している。
レコード協会の意見広告に対しては、批判の声もあるが、「「消費者利益」を最大限尊重し、万一欧米からの洋楽CDが阻害される場合には、還流予防措置の廃止をやむを得ないと考えています。」とのスタンスを打ち出していることは評価すべきであろう。仮に洋盤CDの輸入盤が市場から消えた場合には、この意見広告を盾に、法改正を迫ることができる。
これも、音楽ファンの声が、レコード協会が無視できないほどの力になって来ているからだと思う。

一方で、日本雑誌協会日本書籍出版協会が出した声明では、貸与を禁止しないとかレンタルビジネスを阻害しない等の文言は無い。せいぜい

この『貸与権』の集中管理機構である『出版物貸与権管理センター(仮称)』の設立と運営に向けて両協会あげて邁進するつもりです。

とあるだけである。

「消尽しない譲渡権」「展示権の拡大」「出版社の権利」「公貸権」を警戒することも大事だ絵あるが、「貸与権」がどのように運営されるのかを確認し、今後の運用状況を監視していくことも同様に重要である。
そのことを、仲俣氏のネット時評を読んで、教えられた。

まだまだ、戦いは終わっていないのだ。