「図書館への私の提言」批判その1

まずは形式的な面から。
本書には「参考文献」が記されていない。
本書を執筆する上で三田氏は様々な文献を参照したと思われます。
というより、図書館や著作権についての文献を読まずに本書を執筆していたとしたら、それこそ問題です。
しかしながら、本書には「参考文献」が一切記されていません。
これは「提言」としてはどうなんでしょう。
三田氏は本書の「おわりに」のなかでこう述べています。(291ページ)

本書が一つの問題提起となって、さらに議論が深められることを期待します。

しかし、三田氏の意見を検証しようと思っても、その意見が何に基づいてなされているか、本書を読むだけでは分かりません。根拠を示さずに自分の意見を押しつけるだけでは、建設的な議論を行うのは難しいと思います。
「提言」をし、それに基づいて議論を行おうとするのであれば、最低限自分の提言の根拠となるものを示すべきだと思います。

内容については順次書いていきます。