文化は誰のもの 第3回

今注目している朝日新聞文化総合面での連載「文化は誰のもの 第1部著作権の波間で」、火曜日に始まって今日で3回目。
1回目2回目と、著作権が著作物の利用の障害となっている場面を紹介していたので、好意を持って読んでいたが、3回目になってちょっと「?」となってきた。

文化は誰のもの 第1部著作権の波間で3 拡散するノウハウ 模倣の防波堤どこに築く
朝日新聞. 2003年7月24日(木)29面(文化総合)

今回は情報誌のノウハウ、金型の流出、二輪車の模倣品の問題を取り上げている。
どれも現状がいいとは思わないが、しかしこれらは著作権で解決する問題だろうか?
これらの例は文化の問題ではなくて、産業の問題である。著作権の範囲を拡大解釈して解決するよりも他の法律、例えば不正競争防止法などで対応すべきではないだろうか。

前回も触れたが、現在の著作権法は文化の保護発展よりも産業保護に大きく傾いており、私はそれには反対である。なぜなら、著作権は非常に強力な権利なので、それを産業保護に用いると我々一般の人の著作物利用を大きく阻害してしまうからだ。

何でもかんでも著作権で保護しようという安易な考えは止めてもらいたい。