10周年

自分がやっている著作権関連のMLが今日10周年を迎えた。

複写と著作権メーリングリストfreeml
http://www.freeml.com/copy-and-copyrig/

ここ数年は自分も積極的に投稿しなくなってしまったので、閑散としてしまっているが、10年という一区切りを迎えることができたのは、参加していただいている方々や、サポートしていただいている方々のお陰だと思う。
この場を借りて感謝を申し上げます。

このMLを立ち上げたことで著作権に深く関わることになったし、このブログもその延長上で始めた。
そういう意味では、自分にとっては、このMLを始めたことはとても大きかった。

10年前にMLを立ち上げたきっかけは、当時の文献複写を巡る状況があった。
その年の2000年、学術著作権協会が米国CCCの管理著作物の日本での許諾窓口業務を開始した。それまで、日本国内で海外の文献のコピーの許諾を取る窓口は無かったので、国内窓口ができたこと自体は望ましいことであったのだが、日本複写権センターが国内の文献複写料金が1頁2円だったのに対し、学著協のCCC管理著作物の複写料金が1頁50円という25倍の料金であった。その料金の妥当性に加え、国内の複写許諾窓口である日本複写権センターではなく、その構成団体である学著協が許諾窓口になったことなどもあり、利用者側は非常に混乱状態にあった。
その中で、利用者側としての情報共有、意見交換をできる場を作りたいと言うことで始めたのがこのメーリングリストだった。
当初は少人数の信頼できる人達の中だけで自由に意見交換・情報交換を行う場としての側面が強かったと思うが、だんだんと参加者が増えてくるにつれ、著作権全般の動向についてのニュースを投稿するMLへと性格が移っていった。
MLの参加者が増えていったことをベースに、ネット上でのやりとりだけでなく、勉強会や講演会なども企画したり、オフ会を開催するなど、リアルでの活動も行った。
その当時のMLについては、MLの参加者に「情報の科学と技術」誌で紹介していただいたので、ご一読ください。

CiNii 論文 -  複写と著作権メーリングリスト(<特集>価値観の交差点)
http://ci.nii.ac.jp/naid/110004815076

その後、自分の業務が著作権とは直接関わりが無くなったことや、自分の興味が「複写」だけで無くなったこともあり、だんだんとMLでの活動が沈静化して今日まで来ている。

それでも、今でも時々投稿しているし、たまに自分だけでなく参加者の方からも投稿があったりしているので、それなりに場としての機能は維持できているのかもしれない。

このMLを通じて多くの人と知り合うことができたし、自分の今のネット上での活動も、このMLを行ってきたことがベースになっていると思う。
10周年を機に、もう一度MLを活性化したいと思う。