J-GLOBALバージョンアップ

J-GLOBALがβ1.1にバージョンアップされた。

J-GLOBAL- トップ
http://jglobal.jst.go.jp/

screenshot
J-GLOBALはJSTが無料で提供しているサービスで、文献、特許、研究者情報、研究課題、さらには科学技術用語や化学物質、遺伝子情報などを一括して検索できるだけでなく、各情報を連携させることで、文献から研究者、研究者から研究課題へとリンクたどっていくことができるサービスだ。
検索する際にも、J-GLOBALが搭載している科学技術用語辞書に基づいて自動的に同義語を展開して検索してくれるのでとても便利だ。
例えば、「携帯電話」という言葉で検索した場合、「Cellular Phone」「mobile phone」「portable telephone」「ケイタイ」「ケータイ」「セルラーフォン」「セルラーホン」「セル電話」「モバイル」「携帯型電話機」「携帯用電話機」「携帯電話器」「携帯電話機」「携帯電話端末」「携帯電話装置」「日本における携帯電話」「移動体電話」「移動電話」「移動電話器」「移動電話機」でも同時に検索してくれる。
検索対象が文献の場合は主に論文名と論文名から自動切り出ししたキーワード、特許の場合は主に発明の名称と請求項*1と限られている*2が、特許と文献では用語の使い方が違う場合も多いので、この同義語展開機能だけでも非常に強力だと思う。
他にも絞り込み機能や、wikipediaやGiNii、PORTAなど外部へのリンクも非常に充実している。


そして、今回のバージョンアップによって文献・特許とも1993年以降まで訴求収載された。
これまで文献が2003年以降、特許が2004年以降分のみと、6〜7年分しか収録していなかったのが、17年分の文献・特許が調べられ、それと各種関連情報が有機的に繋がっていることで、本当に「使える」サービスとなったと思う。


しかも、これだけのサービスが「無料」で利用できるのだ。
さらに、今後もWebAPIの公開や、辞書の充実など、今後のロードマップも発表されていて、期待が持てる。

「J-GLOBAL今後のサービス計画」を第11回図書館総合展で発表しました
http://jglobal.jst.go.jp/footer.php?page=announce%2f091113.php

J-GLOBAL - ロードマップ
http://jglobal.jst.go.jp/footer.php?page=goal

今でも充分に便利だが、今後も楽しみなサービスだ。

*1:ただし結果には請求項は表示されない

*2:他にも書誌事項や特許分類なども対象になっているが、抄録や全文などは検索されない