誰の意志で封印されているのか

キャンディ・キャンディ」や「オバケのQ太郎」など、主に著作権の問題で封印されている作品を追跡した封印作品の謎 2が文庫化された。

封印作品の闇―キャンディ・キャンディからオバQまで (だいわ文庫)

封印作品の闇―キャンディ・キャンディからオバQまで (だいわ文庫)

タイトルが封印作品の闇―キャンディ・キャンディからオバQまで (だいわ文庫)と改題された。
また、封印作品の謎 2が発行された後、熱血!! コロコロ伝説 vol.1 1977-1978 (ワンダーライフスペシャル コロコロ30周年シリーズ)に「新・オバケのQ太郎」が収録され、一部であるが「オバQ」の封印が解けている。そのことについての追加取材のなかで、誰の意志で「オバQ」が封印されているのかが明らかにされている。
単行本で読まれた方も、新章は是非とも読んでいただきたい。


そして、「オバケのQ太郎」というマンガが、著作者ではない人の意志で封印され続けている、という事実を知っていただきたい。


現在、著作権保護期間の延長の是非について議論がなされているが、延長を主張する方は「遺族」を引き合いに出すことが多い。
では、遺族の意志と著作者の意志が本当に一緒なのか、本書を読んで、是非とも考えていただきたい。