図書館関係の権利制限について

図書館に関する調査・研究のページ “Current Awareness Portal” - CA1604 (No.289) - 日米における著作権法の図書館関係制限規定の見直しの動き / 鳥澤孝之 - 2006年発行(CA1582〜 ) - カレントアウェアネス (季刊)
http://www.dap.ndl.go.jp/ca/modules/ca/item.php?itemid=1037

米国の動向については興味深いが、日本での改正動向について次のようにまとめているのには、反発を覚えた。

総じて見て,日本の議論は米国に比べると,デジタル化対応といった長期的な政策を踏まえた議論ではなく,現在の図書館の現場における利用者対応の中で生じた課題を扱っているといえる。これは,日本の図書館関係者の著作権に対する最大の関心が利用者からの苦情に関するものであり(18),また図書館政策全般を取りまとめる機関が日本に見当たらないことによると考えられる。

利用者からの苦情が最大の関心とは、図書館界著作権意識をなめていないか。
図書館業務を行う上で、著作権はあらゆる場面に関わってくる。その中で様々な矛盾に直面しているからこそ、現実に即した課題があがってくるのではないだろうか。
以下に紹介する本は、そのような著作権についての問題意識をベースに書かれている。
だからこそ、著作権について考える上で、図書館という枠を超えて参考になると思う。

もちろん、長期的な課題に取り組むことも必要だが、同時に、直面している課題について、真摯に取り組むべきだと、私は思う。