管理業務が始まっている?

ずいぶん久しぶりに貸与権管理センターのサイトを訪れてみたが、管理業務が7月1日から始まっているようだ。
6月15日付けの権利者向けの案内で次のように述べている。

ご高承のとおり、著作権法が改正され、書籍・雑誌に対して貸与権が付与されたことに伴い、出版界にとって初めての事業である貸与権の管理業務を当センターが行うこととなりましたが、準備作業に思いのほか時間を要してしまいました。そのため著作権者はじめ関係各方面に多大なご迷惑をおかけいたしましたが、7月1日をもって管理業務を開始できることとなりました。
(強調引用者)

著作権法が改正されてから管理業務を開始するまでに1年半も掛かったことについては、言いたいことは山ほどあるし、法改正の要求の正当性・妥当性自体、非常に疑わしいし、今でも書籍・雑誌に貸与権は認めるべきではなかったと思うが、少なくとも許諾体制が整備されつつあることに対しては、余りにも小さい一歩ではあるが前進したことについては評価しよう。

管理委託契約約款も3月28日付けで文化庁に提出し、6月15日付けで早くも変更の届け出がなされていた。

管理委託契約約款 2006年6月変更届出(PDF)
http://www.taiyoken.jp/Datas/Pdf/Taiyoken200606160001.pdf

しかし、使用料規程は未だ提出されていないようだ。
文化庁著作権等管理事業者検索で調べてみたが、「未提出」となっていたし、貸与権管理センターの「レンタル店の皆様へ」も未だ工事中のまま。
貸与許諾書籍一覧にはアクセスできない状態のままだ。*1

これらを考えると、本当に管理業務を開始しているのか、それがちゃんと昨日しているのは疑わしい。

*1:URLから判断すると、会員限定で公開している可能性はあるが、一般には公開されていない