ペンクラブの蠢動

秦恒平氏生活と意見6月30日付けの記述より。

* 久々の言論表現委員会。新委員が何人も新参加で賑わった。なにしろ酷いときは猪瀬直樹と無副委員長の篠田博之と三人だけと云うときさえあった。今日は二次会まで付き合った。

* 公貸権にからめ図書館状況もふくめた文藝団体の「共同声明」を出そうと例の三田委員からの提案であった。「共同声明」といいながら推理作家協会はそれには簡単には乗らないであろうという。そんなものが何で文筆家団体の「共同」声明になりうるのか、例によって性急なこと。やはり強硬な姿勢を図書館に体して持ち続けている推理作家協会もともにする声明でない以上は「共同」の実は上がらないわけだし、コンセンサスをとって大同団結して初めて声明に意味がある。声明するのはしないよりはマシという例によって声明好きな人達の浅はかなリクツに過ぎない。図書館の今は窮地にあることは知れている。それに対して文筆家がにか援護・支援の声明を出しうるなら分かるが、夢のまた夢ほど実現に距離(十年経ってもムリに決まっている)のある公貸権に体する国庫によるむ寄金設定など、まだ白昼夢にちかい。図書館と文筆家団体とが結束してそれを国に突きつけ続けうる時期が来ない限り、成る話とはわたしは考えていない。これだけは、猪瀬・三田両氏の恐らくは白昼夢に過ぎない。
 図書館は「敵」などと口走る作家のしたり顔が平然とテレビに曝されている間は、共同戦線は張れないだろう。

またしても三田氏が何か画策しているらしい。
1年ほど前は井上ひさし氏の英断によって、ことなきを得たが、今回はどうなるだろうか?
その日の言論表現委員会について、三田誠広氏次のように書いている

06/30
ペンクラブの言論表現委員会。多忙な猪瀬委員長だが元気そう。新しい委員が加わって今年度の委員会のスタート。図書館についての声明について議論。わたしが提案したものなので経緯を説明し、委員各氏のご理解を得ることができた。

秦氏は理解していないようだが。
声明を出すならどうぞ。
それにしても推理作家協会は、「ミステリは一度読んだら二度と読み返すことはない、犯人が分かってしまえば読み返すことはない」と言うようなことを言う人と一緒になって、本当に共同声明を出すのだろうか?
もし、共同声明を出すのなら、推理作家自身がそれを認めたのだと、私は受け取ります。