貸与権の記事2つ

本日付の新聞2紙で貸与権の記事が掲載されています。

一つめは読売新聞。

本のレンタル 著作権使用料まだ決まらず 出版界と店舗側、共存探れ(解説)
東京読売新聞. 2005年1月7日(金)15面

解説部鈴木嘉一氏の署名記事。
貸与権導入の経緯は出版界の主張をそのままなぞったもので、物足りない感もあるが、最後の次の文章には同意する。

「購読者」であれ、レンタルブック店や図書館の「利用者」であれ、読者には変わりない。出版文化のすそ野を広げるためには、著作者の権利を守るとともに、読者の立場も視野に入れて、共存の道を探る努力が求められる

もう一つは日経流通新聞MJ。

出版物に貸与権 作家側 レンタル店 使用料折り合いつかず 「負担増は死活問題」
日経流通新聞. 2005年1月7日(金)11面

吉野真由美氏の署名記事。
こちらはどちらかというとレンタル業者側の言い分を大きく取り上げている。

管理センターが示した使用料は、定価四百円のコミックの場合、二百八十円。CDVJは「このうち、八十円を著者に渡し、二百円を管理手数料と聞いた。音楽CDの著作権を管理するJASRAC日本音楽著作権協会)の手数料が著作権使用料の一五%に比べて高すぎる」と反発する。

と、管理センターの手数料についても取り上げている。

やっと、新聞も取り上げるようになりました。
遅すぎるという気もしますが、取り上げられるようになっただけでも、一歩前進と考えます。

なお、ともに署名記事でWEBでは掲載されていないようです。