本コロ文庫版

佐野眞一氏の「誰が本を殺すのか」の文庫版が出た。

だれが「本」を殺すのか〈上〉 (新潮文庫)

だれが「本」を殺すのか〈上〉 (新潮文庫)

だれが「本」を殺すのか〈下〉 (新潮文庫)

だれが「本」を殺すのか〈下〉 (新潮文庫)

ハードカバー版を「捜査編」とし、新たに「検死編」を書き下ろし(雑誌「プレジデント」にその一部が掲載された)、上下2巻となった。
まだ「検死編」のfile 1 しか読んでいないが、ここで貸与権や公貸権を取り上げている。
貸与権についても公貸権についても佐野氏の理解は浅く、ツッコミどころはたくさんあるのだが、糸賀氏の「読ハラ」という言葉や、文化庁パブコメ操作を取り上げるなど、ノンフィクション作家としての嗅覚はさすがだと思う。
file 1 だけでも、読む価値はあるだろう。