「日本販売禁止レコードの還流防止措置」に反対します

今国会に提出されている著作権法改正案の目玉とも言うべき「日本販売禁止レコードの還流防止措置」については、これまで批判的に紹介したこともありましたが、基本的には静観の立場でした。それは、私は音楽CDをあまり購入しないので直接的な影響が無いことと、書籍・雑誌への貸与権の適用への反対のスタンスを打ち出すことの方が重要と考えていたからです。

しかし、いつまでも静観の立場ではいけないと思い、ここで改めて反対のスタンスをはっきりと示したいと思います。

日本販売禁止レコードの還流防止措置への反対を打ち出す理由は主に3つあります。
一つは、日本販売禁止レコードの還流防止は、著作権法を改正しなくても、契約などで対応可能な問題だと考えるからです。自分たちの努力で解決できる問題に対して、法を改正し、新たな権利を設けなければならない必要性は私には感じられません。
次に、書籍・雑誌への貸与権の適用を防ぐために、日本販売禁止レコードの還流防止措置への反対運動の力を借りたいという、少々よこしまな理由です。
最後に、日本販売禁止レコードの還流防止措置が蟻の一穴になるのではないかと恐れています。仮に今回日本販売禁止レコードの還流防止措置が認められた場合、将来それがレコード以外にも広がってしまうのではないか、書籍・雑誌にも広がってしまうのではないか、と言うことです。これまでの著作権法改正を見てみると、最初はある著作物にだけ適用されていた権利が、すべての著作物にも適用されるということしばしばがあります。(書籍・雑誌への貸与権適用も、同じことです)音楽CDだけの問題と安心してはいられません。

今ここで日本販売禁止レコードの還流防止措置に対して反対しておかないと、将来後悔するだろうと思うので、ここで改めて反対のスタンスを打ち出します。

著作権法改正案反対のバナーをつけましたので、日本販売禁止レコードの還流防止措置について詳しく知りたい方は、バナーをクリックしてください。【ポータルサイト】海外盤洋楽CD輸入禁止に反対する「http://sound.jp/stop-rev-crlaw/」に飛んでいきます。
私はその主張に賛同します。

1人でも多くの方にこの問題を理解していただきたいと思います。