衆議院予算委員会第1分科会

MLで教えてもらったが、昨日、衆議院予算委員会第1分科会で公貸権についての質疑がなされたそうです。
質問者は民主党高山智司衆議院議員。(http://www.s-takayama.com/


質疑の様子は、衆議院ビデオのビデオライブラリで見ることができました。
http://www.shugiintv.go.jp/ref.cfm?deli_id=22650&media_type=wb


高山議員の質疑は30分程度で、公貸権というか、クリエーター保護については23分ぐらいから出てきます。


内容の薄さにはがっかりしました。
貸与権や公貸権についての初歩的な勘違いも見受けられましたし、図書館について、どこまで知っているのかも疑問。三田誠広氏らの「図書館で本を貸すから本が売れなくなる」と言うような、根拠の無い言いがかりを受け売りしたものでしかなく、本当に図書館や「公貸権」についてどこまで調べたことがあるのか、疑問に思う。
もう少しきちんと調べてから質問して欲しい。国会議員は、国立国会図書館に立法調査を依頼するという特権を持っているのだから。


また、クリエイター(マンガ家、作家など)を保護すべきとの主張も、私には疑問を感じた。
例えば、竹熊健太郎氏の「マンガ原稿料はなぜ安いのか?」(ISBN:4872574206)や、1日に紹介した(id:copyright:20040301#p2)夏目房之介氏のエッセイなどを読むと、ただ単にマンガ家や作家を保護すればいいとは単純には思えない。出版界全体の構造改革が必要なのではないだろうか。

マンガ原稿料はなぜ安いのか?―竹熊漫談

マンガ原稿料はなぜ安いのか?―竹熊漫談

一方で質問に答えている文化庁側も、いわゆる官僚答弁に終始していた。
この程度の質疑しか行われないようでは、著作権法改正案について、きちんとした信義が行われるのか、期待できない。