電子ジャーナル

Amazonについて書いているうちに、電子ジャーナルを思い浮かべた。
主に自然科学系の学術雑誌の世界では、電子化はだいぶ進んでいて、Open Accessの電子ジャーナルでは、誰もが全文を読むことができる。
例えばBioMed Central(http://www.biomedcentral.com/)、PubMed Central(http://www.pubmedcentral.nih.gov/)、PLoS Biology(http://www.plosbiology.org/)。HighWire(http://www.highwire.org/)にはOpen Accessでない電子ジャーナルも搭載されているが、Open AccessなFull Textの数では世界最大規模。これらの電子ジャーナルでは全文検索もごく当たり前の機能として実現されている。
日本で実用に達している電子ジャーナルは、科学技術振興機構J-STAGEhttp://www.jstage.jst.go.jp/browse/-char/ja)ぐらいだろう。
J-STAGEはつい先日までは、個々の雑誌ごとでしか検索できなかったが、9月24日のサイトリニューアルに伴い、横断検索が可能になった。全文検索機能も既に搭載されているので、J-STAGEが収録している全論文のフルテキストを検索することができるのである。
J-STAGEも全部の雑誌がOpen Accessではないので、検索された論文を全て読めるわけではないが、これはとても便利である。
学術情報の世界では、電子化についてはずいぶんと先行しているのだと、改めて気付いた。しかしその背景には、自然科学系学術論文の著作権は学会や出版社に譲渡するという慣行があることを指摘しておきたい。