番外編

何気なく、下記の本を買って読んでみた。

若者はなぜ「決められない」か (ちくま新書)

若者はなぜ「決められない」か (ちくま新書)

まだ、半分ぐらいしか読んでいないが、三田誠広氏を読み解くヒントが得られたような気がする。
同書の105ページに以下の記述がある。

 われわれは「仕事」の問題を考える際に、二つの観点をきちんと分離せずに論じている。それは「労働=金儲け」と「生き甲斐=自分自身の楽しみ」という側面である。
 好きなことを仕事にしたいというのは、せんじ詰めれば、自分自身の楽しみで金儲けをしたいとうことだ。だが、客の側にしてみれば、自分(客)の楽しみのために金を払うのであって、仕事をしている側の楽しみを優先されたら、たまらない。

三田誠広氏の純文学観には上記の視点が欠如している。
この本を読んで改めて思ったのは、三田誠広氏は文学者なのだということだ。
そして三田氏が自分のホームページで述べているように、「図書館への私の提言」(ISBN:4326098287)は「私小説みたいなもの」だと思う。(http://www.asahi-net.or.jp/~DP9M-MT/tosho6.htm 8月7日の記述)
そのことに気付いたら「僕って何」を読み直してみたくなった。
ただし、図書館や著作権を「私小説みたい」に語られては困る。
なにせ、三田氏は文化審議会著作権分科会の委員なのだから。