貸与権

出版物貸与権管理センター

有限責任中間法人出版物貸与権管理センターが12月2日付けで著作権等管理事業者として登録されています。文化庁のサイトの著作権等管理事業者検索で見ることができます。 http://www.bunka.go.jp/ejigyou/script/ipkenselect.aspなお、ARTSの掲示板に、出版物…

答弁書

少し遅くなりましたが、ARTSの掲示板に掲載された答弁書を読みました。 衆議院議員川内博史君提出著作権法第三十八条第一項に関する質問に対する答弁書 http://www.arts.or.jp/cgi-bin/bbs_listmessage.cgi?PARAM=2&ID=9034 この答弁書で通用するのだろうか…

質問趣意書

謎工さんとこ経由 著作権法第三十八条第一項及び第四項の解釈等に関する質問主意書 http://www.shugiin.go.jp/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/a161038.htm 9月28日付けのエントリ(id:copyright:20040928#p1)で触れたダンス教室の判決と、衆議院議員川…

詳解 著作権法[第3版]

詳解著作権法作者: 作花文雄出版社/メーカー: ぎょうせい発売日: 2004/10メディア: 単行本 クリック: 5回この商品を含むブログ (8件) を見る今回の著作権法改正の内容を反映した著作権法の解説書としては、本書が多分最初のものではないだろうか。 とりあえ…

文化通信

マスコミ界の専門紙「文化通信」に貸与権交渉決裂の記事が掲載された。 改正著作権法、1月1日施行 著作権者 CDVJ 話し合い決裂 文化通信. 第3568号(2004年10月25日)1面“貸与権”の交渉頓挫 権利者側 CDVJ 許諾料の額に乖離 1・1以降、違法状態出来も 文化通…

出版界は民主主義を否定している

貸与権の交渉決裂で責められるべきは誰なのか。 もちろん文化庁は責められるべきであろうが、それ以上に責められるべきは権利者側だ。 具体的に言うと、貸与権連絡協議会を構成する次の団体とその会員である。 21世紀のコミック作家の著作権を考える会 社団…

踏みにじられた附帯決議

13日付けのエントリ(id:copyright:20041013#p2)で貸与権の交渉決裂について取り上げたが、これは非常に重大な事態である。 著作権改正法案の可決の際に、衆参両議院において附帯決議がなされている。その中で、貸与権に関する決議に次のものがある。参議院…

貸与権交渉決裂

謎工さんが述べているように、書籍・雑誌の貸与権に関する交渉が決裂したらしい。 三田誠広氏の「空海創作ノート2」10月7日付の記述より。 10/07 貸与権連絡会議。進展がないのでしばらく休んでいたのだが、児童文芸家協会の小山さんからぜひ出てくれ…

「非営利・無料」の「演奏」と「非営利・無料」の「貸与」

音楽CDでレッスンのダンス教室「著作権侵害」 最高裁 - asahi.com : 社会 http://www.asahi.com/national/update/0928/036.html 音楽著作権:ダンス教室の「演奏権」侵害認める 最高裁 http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20040929k0000m040…

出版界と貸与権

みんなの図書館の10月号(No.330)に「著作権法と図書館」という特集が掲載されている。 特集の内容は以下の通り。 編集部. 特集にあたって 南亮一. 著作権法の最近の改正と著作権をめぐる動き 小坂薫. 障害者サービスと著作権 清田義昭. 出版業界と貸与権問…

陸這記

今週はきちんとしたエントリが書けませんでした。 今日も紹介だけですが、仲俣暁生氏の陸這記の9月9日付のエントリ(id:solar:20040909)は、貸与権から、消尽しない譲渡権・展示権の拡大・著作隣接権としての出版社の権利の要求という流れについて、危機感…

「工学化」後の書物と著作権

仲俣暁生(id:solar). 「工学化」後の書物と著作権. (リレー連載 著作権の変容をめぐって01) InterCommunication. No.50, p.156-160, (2004) 先の国会で可決された、書籍・雑誌への貸与権の適用を中心に、書籍の「工学化」と著作権の拡大の流れについて、…

大図研で話してきました

土曜日、大学図書館問題研究会で話してきました。一番最初の発表だったので緊張しましたが、話しているうちにだんだんと調子が出てきて、気がついたら予定時間を軽くオーバーしてしまいました。(笑) 私の考えをうまく伝えることができたかどうかは、わかり…

図書館雑誌より

先日図書館に行った時に「図書館雑誌」の7月号を見てきた。 注目は次の文献。 松下茂. 課題の多い複写権処理の現状−利用者の立場に立った著作権処理機関を− (特集:専門図書館・最近のトピックス). 図書館雑誌. Vol.98, No.7, p.442-445, (2004) 文献複写…

文藝著作権通信

NPO法人日本文藝著作権センターの機関誌「文藝著作権通信」のNo.3がサイトにUPされています。 http://www.bungeicenter.jp/NPO003.pdf (PDFファイル) 「特集/貸与権と公共貸与権」ということで、全6ページにわたって貸与権と公共貸与権について述べていま…

初交渉

文化通信第3553号の記事によると、レンタルコミック業側と権利者側の交渉が始まったそうである。 記事によると 権利者側は、許諾料金は定価の培、貸出禁止期間は3ヵ月という案をCDVJ側に示しているが、CDVJ側からは、許諾料が定価の倍では成り立たないなどの…

まだまだしなければならないことがある

Liblog Japan経由 ネット時評 本のレンタルビジネスは是か非か? 仲俣 暁生 「本とコンピュータ」編集室 http://it.nikkei.co.jp/it/njh/njh.cfm?i=20040629s2000s2 書籍・雑誌への貸与権適用が決まってしまったので、次に出てくると思われる「消尽しない譲…

専門図書館協議会がすべき事は何だったのか

専門図書館協議会の機関誌「専門図書館」の最新号(No.205)に次の文献が掲載されている。 前園主計. 著作権法附則4条の二の廃止と専門図書館. 専門図書館. No.205, 17-19, (2004) 著者の前園氏は前専門図書館協議会著作権委員会委員長である。 一言で言えば…

貸与権の次は

貸与権の次は、対図書館の公貸権、対新古書店の消尽しない譲渡権、対マンガ喫茶の展示権の拡大だと思っていましたが、それよりも別の権利が先にできてしまうかもしれません。 日本書籍出版協会と日本雑誌協会の共同声明が出ていました。 改正著作権法成立に…

貸与権の報道のどこが問題か

6月4日付けの「新聞サイトの記事の検証 その2」(id:copyright:20040604#p1)について、id:dokushaさんの磁石と重石の発見で「情報を評価する時にはソースに当たりましょう」(id:dokusha:20040608#p2)と指摘されました。 私は、貸与権の問題については、昨…

貸与権とはどんな権利か

新聞記事での「貸与権」の取り上げ方を批判してきましたが、では「貸与権」とはどのような権利なのか、私なりに説明したいと思います。 まずは、著作権法の条文より。 (貸与権) 第二十六条の三 著作者は、その著作物(映画の著作物を除く。)をその複製物…

新聞サイトの記事の検証 その2

YOMIURI ON-LINEにも記事が載りました。 改正著作権法が成立、邦楽CDの逆輸入防止 http://www.yomiuri.co.jp/culture/news/20040603ia23.htm 改正法は、書籍や雑誌に「貸与権」を認めることも定めた。貸与権はビデオやCDをレンタル店で借りる際、料金の…

新聞サイトの記事の検証

著作権法改正案可決について、各新聞社のサイトの記事を検証します。 asahi.com アジア販売の邦楽CD逆輸入禁止など、改正著作権法成立 http://www.asahi.com/national/update/0603/030.html 書籍や雑誌のレンタルに伴う著作権者への使用料支払いの義務化 …

審議の感想

ビデオライブラリで28日の衆議院文部科学委員会の審議を全部見た。 輸入CD規制問題、衆院での審議が始まる――かみ合わない質疑 http://www.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0405/29/news017.html 上記の記事にあるように、質疑は全くかみ合っていなかった。…

本コロ文庫版

佐野眞一氏の「誰が本を殺すのか」の文庫版が出た。 だれが「本」を殺すのか〈上〉 (新潮文庫)作者: 佐野眞一出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2004/05メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 6回この商品を含むブログ (60件) を見るだれが「本」を殺すのか〈下〉…

検討経緯等に関する質問主意書への答弁

もう一つの質問主意書、今国会提出の著作権法の一部を改正する法律案に於ける暫定措置廃止に係る検討経緯等に関する質問主意書への答弁書もARTSの掲示板に掲載されたので、こちらもツッコミを入れます。質問主意書 一 文化庁は、今回の法案を提出するに際し…

運用に関する質問主意書への答弁

今国会提出の著作権法の一部を改正する法律案に於ける暫定措置廃止後の法律の運用に関する質問主意書に対する答弁書がARTSの掲示板に掲載されたので、ツッコミを入れていきます。 質問主意書 一 図書館法第二条二項に言う「私立図書館」もしくは第二十九条の…

音楽メディア関係者有志6名による公開質問状

文化庁(河村文部科学大臣)、日本レコード協会(依田会長)に意見書・公開質問書を提出しました http://copyrights.livedoor.biz/archives/691283.html すごいというか、何というか。 ここに挙げられている項目は、どれもその通り、としか言えません。 文化…

《陸這記》 crawlin’on the groundを読んで

14日のエントリで、仲俣氏(id:solar)に対して 貸与権については、仲俣氏にしてもこの程度の認識というのが、少々残念である。 と書きましたが、取り消します。 仲俣氏の《陸這記》 crawlin’on the groundの18日付けの一連のエントリは(id:solar:20040518…

質問趣意書

民主党の川内博士議員らが提出した質問趣意書が、民主党ホームエンターテイメント議員連盟のサイトに掲載された。 今国会提出の著作権法の一部を改正する法律案に於ける 暫定措置廃止後の法律の運用に関する質問主意書 http://www.satokenichiro.com/syuisyo…