神奈川県立川崎図書館の「タモリ倶楽部」登場のアピール

先日書いたこのエントリ。

タモリ倶楽部」に神奈川県立川崎図書館の社史室が登場するらしい! - Copy & Copyright Diary
http://d.hatena.ne.jp/copyright/20150826/p1

神奈川県立図書館が「タモリ倶楽部」に登場する件、神奈川県立図書館・県立川崎図書館のTwitterでもアナウンスがされています。

本日、所用で県立川崎図書館に行ったのですが、外見でびっくりしました。
窓を使ってタモリ倶楽部登場のアピールをしていたのです。


さらに、館内ではビラとポスターでアピールしていました。
これはビラの画像。

ビラはともかく、窓を使ってのアピールには驚きました。

タモリ倶楽部を通じて、神奈川県立川崎図書館の魅力を1人でも多くの人に伝えられればと思います。

神奈川県立川崎図書館ホームページ
http://www.klnet.pref.kanagawa.jp/kawasaki/index.html

県立図書館の重要な役割

司書の出番 » 県民公開講座「図書館ネットワークの舞台裏」を開催しました
http://www.klnet.pref.kanagawa.jp/recommend/?p=3422

県立図書館というのは、県民に対する直接サービスに加えて、県内の市町村立図書館に対するサービス(間接サービス)というのも、同じように重要なものだと思います。

神奈川県はその先駆け的存在で、KL-NETと言う仕組みを構築している。

図書館ネットワーク:神奈川県立の図書館
http://www.klnet.pref.kanagawa.jp/common/network.htm

そして

現在では年間13万冊もの本がこのシステムを用いて県内図書館同士で貸出され、県民の皆様へと提供されています。

司書の出番 » 県民公開講座「図書館ネットワークの舞台裏」を開催しました

とのことです。

県立図書館の存在意義というのは、特に市町村立の図書館サービスが充実している地域においては、なかなか理解されにくいのかもしれませんが、このような間接サービスを行っていることは、もっともっとアピールする必要があるのかもしれません。

ただ、県立図書館は間接サービスだけを行っていれば良いというのは、それはそれで違うのでは無いかと思います。

直接サービスと間接サービスの両方が充実しているの県立図書館を、私は望みたいと思います。

「タモリ倶楽部」に神奈川県立川崎図書館の社史室が登場するらしい!

神奈川県立川崎図書館の社史室情報誌「社楽」の45号に記載されていました。

【速報】「タモリ倶楽部」で当館の社史を紹介!
テレビ番組「タモリ倶楽部」(テレビ朝日系列)で、社史が取り上げられます。
県立川崎図書館に来館したタモリさんら一同に、特色ある社史を紹介しました。
テレビ朝日での放送は9月中旬の予定です。お楽しみに!

社楽45号(PDFファイル:284KB)

タモリが社史にどのように反応するのか、放送がすごい楽しみです。
なお、県立川崎図書館社史室の高田さんが東洋経済オンラインで「社史の図書館から」という連載をされています。
興味のある方は、こちらもご一読ください。

社史の図書館から | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト
http://toyokeizai.net/category/288

神奈川県立川崎図書館ホームページ
http://www.klnet.pref.kanagawa.jp/kawasaki/index.html

新たに社史を刊行された皆様にご寄贈のお願い(神奈川県立川崎図書館)
http://www.klnet.pref.kanagawa.jp/kawasaki/information/osirase08008.htm

開かれたワーキングチーム

現在行われている文化審議会著作権分科会法制・基本問題小委員会でワーキングチームが設置されることになったようだ。
まだ議事録は公開されていないが、7月24日に開催された文化審議会著作権分科会法制・基本問題小委員会(第2回)の配付資料に記されていた。

文化審議会著作権分科会法制・基本問題小委員会(第2回)議事次第|文化庁
http://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/chosakuken/hoki/h27_02/

資料1ワーキングチームの設置について(案)(45KB)
http://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/chosakuken/hoki/h27_02/pdf/shiryo1.pdf

設置されるのは「新たな時代のニーズに的確に対応した制度等の整備に関するワーキングチーム」。
検討課題は

(1)新たな時代のニーズに的確に対応した権利制限規定やライセンシング体制等の在り方について
(2)その他

http://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/chosakuken/hoki/h27_02/pdf/shiryo1.pdf

正直これだけでは具体的にどのような検討がなされるのかイメージできないが、でもこのワーキングチームには一つ期待できることがある。
それは、ワーキングチームの議事が公開されることだ。

これまで文化審議会著作権分科会の各小委員会に設置されていたワーキングチームは、非公開のものだった。
傍聴は不可で、議事も要旨しか公表されず、どのような議論がなされているかはほとんど分からなかった。
このブログでも、過去にその点を批判してきた。

ワーキングチームという密室 - Copy & Copyright Diary
http://d.hatena.ne.jp/copyright/20101001/p1

パロディについての検討がワーキングチームという密室の中で始まった - Copy & Copyright Diary
http://d.hatena.ne.jp/copyright/20120724/p1

でも、今回のワーキングチームは違う。「ワーキングチームの設置について(案)」にはこのように記されている。

(議事の公開について)
3 ワーキングチームの議事の公開については、「文化審議会著作権分科会の議事の公開について(平成22年2月15日文化審議会著作権分科会決定)」に準じて行うものとする。

http://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/chosakuken/hoki/h27_02/pdf/shiryo1.pdf

この「文化審議会著作権分科会の議事の公開について(平成22年2月15日文化審議会著作権分科会決定)」も参考資料として掲載されているが、現在の文化審議会著作権分科会及び各小委員会はこの決定に基づき公開されているので、傍聴は可能だし、議事録も発言者名も含めて公開されることになる。

文化審議会著作権分科会の議事の公開について
(平成二十二年二月十五日文化審議会著作権分科会決定)

ワーキングチームで方向性が決められて、小委員会ではそれを追認すると言う流れができていただけに、ワーキングチームが公開されるのはとても大きい。
文化庁の今回の動きを私は評価する。

追記

平成25年に設置された「著作物等の適切な保護と利用・流通に関するワーキングチーム」でも議事は公開されていたとの指摘をいただきました。

著作物等の適切な保護と利用・流通に関するワーキングチーム|文化庁
http://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/chosakuken/hoseikihon/

確かに詳細な議事録が公開されていました。

著作物等の適切な保護と利用・流通に関するワーキングチーム(第1回)議事次第|文化庁
http://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/chosakuken/hoseikihon/h25_hogo_01/index.html

(第2回)議事次第|文化庁
http://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/chosakuken/hoseikihon/h25_hogo_02/index.html

ご指摘ありがとうございます。

JSTの複写サービスが終了

科学技術振興機構JST)が複写サービスを来年の2月末で終了する。

【重要】JST所蔵資料複写サービスの終了に関するお知らせ
http://jipsti.jst.go.jp/copy_s/new/info20150615_1.html

JSTは科学技術文献データベースの作成などのために科学技術雑誌や学会論文集などを収集しており、それを元に、主に企業を対象に複写サービスを行ってきた。

2015年度料金表:JST所蔵資料複写:文献情報提供サービスサイト:JST科学技術振興機構
http://jipsti.jst.go.jp/copy_s/copy.html

自分が企業内図書室の担当者だった頃(もうそれも10年以上前になるのだが)毎日のようにJSTに複写依頼を出していた。
その昔、国会図書館のサービスが非常に使いにくかった頃は、JST(当時はJICST 科学技術情報センターだった)の方が便利であり、サービスも良かったので、まずはJSTの所蔵を確認していた。
そのサービスが終了するのは、正直ショックだ。

複写サービス終了後、JSTが現在所蔵している資料がどうなるか、非常に気になるところだが、案内の中に書かれていた。

尚、JST所蔵資料複写サービスの終了に伴い、JSTが所蔵する資料は可能な限り、他の公共機関等へ移管することで、引き続き、有効活用できるよう進めて参る 所存です。

【重要】JST所蔵資料複写サービスの終了に関するお知らせ

ここは是非、神奈川県立川崎図書館にも移管をしてもらいたいところだ。
神奈川県立川崎図書館は社史のコレクションで有名であるが、科学と産業の情報ライブラリーとして、神奈川県内だけ限ること無く、科学技術情報の提供を行っている。JSTの資料を引き継ぐのにふさわしい図書館だと思う。

神奈川県立川崎図書館ホームページ
http://www.klnet.pref.kanagawa.jp/kawasaki/index.html

収容スペースの問題はあるが、過去には日本化学会から日本化学会化学図書・情報センターの蔵書を移管されたこともある。

日本化学会所蔵書籍の移管先について(ご案内)/日本化学会
http://www.csj.jp/library/ikan-kawasaki.html

今回も何とかして、JSTの資料を引き継ぐべく手を挙げて欲しい。


なお、JSTから科学技術文献データベースを引き継ぎ、JDreamIIIとしてサービス提供を行っているジー・サーチが、ドキュメントデリバリーサービス会社のサンメディアと提携して複写サービスを拡充するとのリリースも出ている。

JDream?からのドキュメントデリバリーサービスを大幅に拡充「JDream?複写サービス」を7月13日から提供開始 〜国内初、幅広い学術文献を入手できる文献情報提供プラットフォームに〜:株式会社ジー・サーチ
http://www.g-search.jp/release/2015-07-13-000507.html

JDreamIII複写サービス開始のご案内 - 【SUNMEDIA】サンメディア学術情報サービス
http://www.sunmedia.co.jp/modules/bulletin0/article.php?storyid=231

時間が解決する問題を解決するために将来に禍根を残すという選択

この記事を読んで、久しぶりにこのブログに書きたくなった。

日本に戦時加算10年、著作権「不平等」解消へ : 経済 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE
http://www.yomiuri.co.jp/economy/20150708-OYT1T50224.html

戦時加算というのは、太平洋戦争の戦時下において、日本が当時の対戦国の著作権を保護しなかったために、戦争期間中の日数を保護期間に加えると言うものだ。

文化審議会 著作権分科会 過去の著作物等の保護と利用に関する小委員会(第7回)議事録・配付資料 [資料8]−文部科学省
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/bunka/gijiroku/021/07091009/006.htm

この資料によると、サンフランシスコ平和条約の締結国でベルヌ条約に加盟していた国の戦時中に既に創作されていた著作物について、日本国内においておよそ10年程度保護期間が加算されるというものだ。

サンフランシスコ平和条約が1952年なので、既に63年が経過している。
日本において、著作権の保護期間は現在は著作者の没後50年なので、戦時加算が影響を及ぼす著作物はまだたくさん残っていると思う。

しかし、いずれは戦時加算されている著作物の著作権も消滅する。
この「不平等」は時間が解決する問題だ。

一方で著作権保護期間の延長は、時間が解決する問題では無い。
著作者の没後50年から没後70年に一度延長すると、保護期間を短縮するという法改正を行わない限り、その影響は続く。
TPPで保護期間を70年と定めてしまえば、TPPから脱退しない限りそのような法改正は行うことができないので、半永久的に保護期間延長の影響は続くと言っていいだろう。

そもそも、戦時加算を補ってもあまりあるだけの保護期間を延長にするのだから、戦時加算がどうのこうの言う前に、著作権保護期間の延長を行うべきか否かのポイントに絞って考えるべき問題だ。
保護期間延長については、これまでも文化審議会著作権分科会で議論が行われてきたが、結論はまだ出ていない。
結論が出ていない状況で、仮に延長した場合その影響が半永久的に継続するようなことについて、時間が解決する問題とのバーター取引の材料として使うことは、愚の骨頂だ。

仮に、著作権保護期間の延長を行うのであれば、「戦時加算」の解消とは切り離して、保護期間の延長を行う必要性が本当にあるのかどうかについて国民的議論を行って、その上で延長することが望ましいと言う結果が出た上で行うべきであって、外交交渉のバーター取引として行ってならない。

再度言うが、時間がいずれ解決する問題を解決するために、将来、半永久的に禍根を残すような判断をするのは、愚の骨頂である。

神奈川県が平成27年度予算案に「県立図書館再整備調査費」を計上

昨日神奈川県の平成27年度当初予算案等の概要が公表されました。

平成27年度当初予算案等の概要 - 神奈川県ホームページ
http://www.pref.kanagawa.jp/prs/p878551.html

平成27年度当初予算案の概要 [PDFファイル/3.71MB]
http://www.pref.kanagawa.jp/uploaded/attachment/750313.pdf

当初予算案に「県立図書館再整備調査費」として568万円が計上されました。
PDFの50ページ目(ノンブルでは48ページ)に記載されています。

県立図書館新棟の整備に向け、建築計画の検討や、民間資金の活用等について予備調査を行う。

http://www.pref.kanagawa.jp/uploaded/attachment/750313.pdf

とのことです。
「県立図書館新棟」との記載ですので紅葉ヶ丘の再整備の調査費と思われますが、県立川崎図書館についての調査も行われるのでしょうか?
この予算の使い道について、詳しく知りたいところです。